建設業許可の承継認可(事業譲渡、合併、分割、相続)

建設業の承継認可とは?

建設業の承継認可とは、事業譲渡・合併・会社分割・相続などにより 建設業者が変わる場合に、一定の要件を満たすことで 「新しい主体が、従前の許可をそのまま引き継いだものとみなされる」制度です。通常であれば、組織再編や相続のたびに建設業許可を取り直す必要がありますが、 承継認可を受けることで、許可番号や工事実績、更新時期などを引き継ぐことができます。 公共工事や元請との取引を続けていくうえで、非常に重要な手続きです。

承継認可が必要になる主なケース

次のような場面では、承継認可の検討が必要になります。

1.事業譲渡
  • 個人事業主から、代表者が同じ株式会社へ建設業を移したい。
  • A社が行っている建設業部門を、B社へ譲渡したい。
2.合併
  • A社とB社が合併し、新会社C社として建設業を続けたい。
  • A社がB社を吸収合併し、A社に建設業許可をまとめたい。
3.会社分割
  • 総合建設業を行うA社から、住宅部門だけを新会社へ分割して承継させたい。
  • 土木部門と建築部門を別会社に分け、それぞれで許可を持たせたい。
4.相続
  • 個人事業主が亡くなり、配偶者やお子さんが事業を引き継ぎたい。
  • 親族が代表を務める法人の株式を相続し、その会社で建設業を続けたい。

なお、代表者の交代・商号変更・本店移転だけの場合は、 多くの場合「変更届」で足り、承継認可までは必要ありません。 どちらに当たるか迷う場合は、早めにご相談ください。

承継認可を利用するメリット

  • 許可番号・許可年月日を維持できるため、取引先への信用を保ちやすい。
  • 工事実績や経営事項審査(経審)の評点を引き継ぎやすく、公共工事の入札に有利。
  • 入札参加資格の空白期間を避けることができ、継続的に工事を受注しやすい。
  • 新規許可を取り直す場合と比べて、手続きが一体的に整理できる

承継認可の種類とタイミング

承継認可には、大きく分けて次の2種類があります。

区分対象となる行為申請のタイミングポイント
事前承継認可事業譲渡・合併・会社分割組織再編の効力発生日のまで原則として、効力発生の前に承継認可を受けておく必要があります。
事後承継認可相続相続開始後、一定期間内個人事業主が死亡した場合などに利用されます。

特に、事業譲渡・合併・会社分割ではスケジュール管理が非常に重要です。 承継認可の申請が間に合わないと、許可を引き継げない可能性がありますので、 組織再編を検討し始めた段階で、ご相談いただくことをおすすめします。

承継認可の主な要件

承継後の会社・個人が、建設業許可の各要件を満たしていることが必要です。

  • 常勤役員等(旧経営業務の管理責任者)が確保されていること。
  • 営業所技術者が要件を満たしていること。
  • 自己資本額・自己資本比率など、財産的基礎が基準を満たしていること。
  • 欠格要件(禁錮以上の刑・建設業法違反による処分歴 等)に該当しないこと。
  • 許可の売買や、その他不正な目的による承継でないこと。

具体的な要件は、許可の種類(一般・特定)や、許可行政庁(知事・大臣)によっても 取り扱いが異なります。事案ごとに個別の確認が必要です。

申請の流れ(スケジュール)

ご相談・ヒアリング
現在の許可状況や組織再編の内容・予定時期を確認し、 承継認可が必要かどうか、どのような形で進めるのがよいかを整理します。

承継スキーム・スケジュールの確認
事業譲渡契約・合併契約・会社分割計画書など、他の専門家(税理士・司法書士等)との連携も踏まえて、 承継の方法とタイムラインを検討します。

必要書類の収集・作成
各種契約書、登記事項証明書、技術者・経営管理体制に関する資料などを収集し、 承継認可申請書一式を作成します。

承継認可の申請
管轄の都道府県知事または国土交通大臣あてに申請します。 不備のないよう、補正対応も含めてサポートいたします。

認可後の各種変更手続き
商業登記の変更、経営事項審査、入札参加資格申請、許可事項の変更届など、 承継後に必要となる手続きを一括でフォローします。

    組織再編・相続は、税務・登記・労務など多方面に影響するため、 早めのご相談が何よりのリスク回避につながります。

    必要書類(主なもの)

    承継の内容により必要書類は変わりますが、代表的なものは次のとおりです。

    区分共通書類事業譲渡・合併・分割で主に必要なもの相続で主に必要なもの
    会社・個人の概要・登記事項証明書(法人)
    ・住民票(個人)
    ・定款 又は 事業内容がわかる書類
    ・合併契約書/会社分割計画書/事業譲渡契約書 など
    ・株主構成がわかる資料
    ・被相続人の戸籍謄本一式
    ・相続人全員の戸籍謄本・住民票
    ・遺産分割協議書 等
    経営管理体制経営業務の管理責任者に関する証明書類(略歴書、在職証明 等)
    ・役員一覧・組織図 など
    (左記共通書類に加え、承継後の役員体制がわかる資料)(承継後に代表者となる相続人の経営経験に関する資料)
    技術者・施工体制・営業所技術者の資格証・実務経験証明
    ・常勤性を示す書類(社会保険の加入状況 等)
    同上同上
    財産的基礎・直前期の決算書
    ・残高証明書 など
    承継前後の財務状況がわかる資料相続財産と事業用資産の関係がわかる資料
    その他・委任状
    ・誓約書 など
    承継後も継続して工事を行うことを示す書類 など遺言書 の有無 など

    ※上記はあくまで主な例です。実際に必要となる書類は、承継の内容や自治体によって異なります。

    当事務所のサポート内容と報酬

    サポート内容
    • 承継スキームの整理、許可行政庁との事前相談
    • 申請書類一式の作成・提出代行
    • 経営事項審査・入札参加資格申請・各種変更届までの一括サポート
    料金・費用
    承継の種類当事務所報酬(税込)
    事業譲渡による承継165,000円
    合併による承継165,000円
    分割による承継165,000円
    相続による承継132,000円

    ※実費(法定費用)について

    建設業許可の承継認可申請については、
    都道府県へ納付する法定手数料は原則として不要です。
    ただし、各種証明書の取得費用や郵送費等の実費が発生する場合があります。

    ※ 表示金額は税込です。
    ※ 加算が必要な場合は、事前に内容と金額をご説明し、ご納得いただいたうえで進めます。
    ※ 承継認可は通常の変更届とは異なり、許可要件の確認・審査が必要な手続きです。
    ※ 内容により、事前相談や準備期間が必要となる場合があります。

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